インドに行ってきました!_ヒンドゥー教の聖地バラナシ編
今回の旅では、リシケシ以外に、Varanasi(ワラーナシー、バラナシ、またはベナレス)という、ヒンドゥー教最大の聖地にも行きました。
日本からの旅行者も多い人気の観光地でもあります。
歩いていると、あちこちで現地の人たちから日本語で話しかけられました。
そう、バラナシといえば、ガンジス川なしには語れません。
ヒンドゥー教の人たちは、聖河ガンジス川の水で身を清めれば、すべての罪が洗い流されると信じているため、インド中から、また世界中から、たくさんの人が巡礼に訪れます。
ガンジス川の岸辺には84もの「ガート」と言われる川へと降りる階段状のスペースが連なっていて、各ガートにはちゃんと名前がついているんです。
私は、他の旅行者たちがするように、ひたすら川に沿ってガートからガートへと歩きました。
メインのガートから一歩中へ入ると、賑やかな通りへとつながっています。
路上では野菜や土産物などを売っていて、人やバイクや牛が行き交う混沌とした風景。
これぞ、インドです。
歩き疲れたら、レストランでエネルギーチャージ。
バラナシで食べたターリーも美味しかったです。
カレーに合う、パラパラのお米は、バスマティライス。
黒い粒はクミンで、現地ではクミンが入ったご飯をジーラライスと呼んでいます。
香り高く、食感もちょっとプチプチしていて、なかなか気に入りました。
でもやっぱりついてくるのね、この丸いスイーツ…これだけは食べるの断念。
ガンジス川を見ながら食べた”ビリヤニ”(日本でいう炊き込みご飯みたいなもの)もすっごく美味しかったな。
オクラのカレー”ビンディ・マサラ”も大ヒット。
さて、食べ物の話はこれくらいにして…。
大きなガートには火葬場があります。
ヒンドゥー教の人たちは、ここで火葬されることを望んで、各地から運ばれてくるそうです。
メインの火葬場であるマニカルニカー・ガートでは、24時間休むことなく火葬が行われています。
実際に、火葬の様子を少し離れて見ることはできるのですが、写真撮影は禁止されていて、現地の人たちが日本語で、「カメラはダメ!」と何度も言っていました。
火葬場には亡くなった方の親族がたくさん集まっていて、亡くなった方を布のようなもので包み、まずガンジス川に遺体を浸し清めます。その後、火葬用の薪の上に遺体をのせて、火をつけます。
誰も泣いたりしている人はおらず、淡々と作業が進められていました。
ヒンドゥー教では、身体は魂の器であると考えるので、遺灰を持ち帰ったりはしないようです。
こんなにオープンな場で火葬が行われるなんて、日本ではありえないこと。
でも、彼らにとってはとても神聖な儀式であり、こうすることで死者があらゆる罪を清め、解脱して母なるガンジス川に帰ってより良く生まれかわると信じているのです。
生と死を間近に感じ、インドの人たちが大切にしている信仰の重みに触れた瞬間でした。
早朝のガートには、日の出前からたくさんの人が集まってきます。
朝日を浴びながらガンジス川で沐浴するのが最も良いと言われているらしく、祈りの言葉をつぶやきながら、川に入っていく人たちで大にぎわい。
地元の人でしょうか、顔を洗ったり、歯を磨いている人もいました。
私も沐浴したい気持ちが少しありましたが、聖なる河と言えど、なかなかの濁り具合に躊躇して、結局川には入りませんでした…。
また少し広いスペースでは、朝の祈りの儀式や、ヨガなども行っていました。
参加しているのはおじさんばかりで、早朝から熱心に呼吸法を練習していましたよ。
日本のヨガシーンとはだいぶ様子が違いますね(笑)。
ガートがある岸の対岸は、びっくりするほど何もなく、そこに昇る朝日は本当に美しく言葉を失いました。
また、毎晩日没時から行われている「プージャ」という神様へのお祈りの儀式は圧巻でした。
楽器の演奏、歌が辺りに響きわたり、魂が震えるような体験でした。
皆さんも、バラナシに行く機会があったら、ぜひプージャを見てくださいね。
日本では、お正月にしかお寺や神社に行かないという人も多いですよね。
インドの人にとっては、宗教がもっと身近にあり、暮らしのあらゆるところに溶け込んでいるように感じました。
そして、神様に祈りを捧げることを、とても大切にしているのだということがわかりました。
どの宗教が良い悪い、とかいうことではなく、
自分より大いなる存在に対して祈ることや、感謝の気持ちを捧げることに対してあまり構えすぎず、もっと身近に、少しずつ日常に取り入れていきたいと思いました。
まさに、”ヨガ”ですよね。
インドで見たこと、感じたことを忘れず、私も日々の練習を磨いていきたいと思います。