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2018-01-12

【実践するヨガ哲学vol.7】「サントーシャ」: 人生で本当に大切なものを知る。



シリーズ第7回目は“サントーシャ(知足)”です。
>>ヨガの八支則についてはコチラ


ヤマ、二ヤマとは?
1. ヤマ/Yamas 【禁戒】
他人との関わり合いの中で、慎むべき行為のこと。
アヒンサー(非暴力)サティヤ(正直)アスティヤ(不盗)ブラフマチャリヤ(禁欲)アパリグラハ(不貪)

2. 二ヤマ/Niyamas 【勧戒】
自分自身とのより良い関係を構築するため、進んでやるべき自己鍛錬。
シャウチャ(清浄)、サントーシャ(知足)、タパス(苦行)、スワディヤーヤ(聖典の学習)、イーシュヴァラ・プラニダーナ(神への献身)


サントーシャとは、日本語では「知足」、「足るを知る」と訳されます。

これを、
「現状に満足する」という風に訳すと、
ただ今の状況に満足する、つまり、
目標や夢を達成するための努力も必要ない
といった解釈にもなってしまいます。

しかし、そうではなく、

サントーシャとは、
幸せを自分の外側に追い求めてばかりいると、
いつまでたっても満たされず、
結果自分自身を苦しめることになる。

ないものねだりをやめて、
内側に幸せを見出そう


と、こういうことを言っているのではないでしょうか。

私たちは、どれだけ物質的に恵まれていても、
自分が持っていないものを
無意識に探して欲しがる性質があると思うのです。

どれだけ恵まれた環境にあったとしても、
自分の置かれている状況に不満を抱いたり、
他人の境遇を羨ましく思うことが多々あります。

今はSNSなどが普及して、
昔では考えられなかったような
たくさんの情報にアクセスでき
遠く離れた人とも繋がりがもてる時代です。
良い側面もたくさんある一方で、
そこには
自分と他人を比較する材料が
五万と転がっており、
欲望を喚起するような情報が
溢れていることも事実。

無限の欲望に振り回されることは、
私たちの正しい判断を鈍らせ、
無駄にエネルギーを消耗します。

「隣の芝生は青い」
ということわざが浸透している通り、
皆頭ではわかっているのです。
それでも、
多くの人がないものねだりを繰り返し、
心を迷わせています。

私もその内の一人。
もしも欲望がむくむくと湧いてきたら、
自分自身に問いかけます。

欲しい、羨ましいと思っているものは、
本当に今の自分にとって必要なものだろうか?
必要以上に求めすぎていないか?
今自分にとって本当に必要なものは何だろうか?
そのために本当にすべきことは何だろうか?

と。

客観視する=冷静に外から自分を観ることで、
今どれだけ自分が恵まれているかを知れば
自然と感謝の気持ちが沸き起こってきます。

不満に費やすエネルギーを
感謝のエネルギーに変えるだけで
人生が大きく変わりそうですね。


ヨガは私たちに教えてくれています。

限られた時間や条件の中で
本当に必要なものを見極め、
感謝しながら生きてこそ
人生を100%楽しむことができるのだと。

KEEP LIFE SIMPLE.
シンプルに生きる。

それは、欲望のままに多くを持つことよりも
より豊かな人生だと思うのです。


>>次回は、“タパス(苦行)”です。
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