20歳のアメフト選手に学んだこと
目黒川沿いの道も、新緑の美しいトンネルが目にやさしい季節です。
朝、ヨガスタジオに行って、ヨガをして気持ちの良い人たちと過ごし、気分も晴れ晴れとしています。
今朝もニュースで流れていましたが、連日報道されている、日大アメフト部の悪質タックル問題。
納得がいかない思いで各種報道を見ている方も多いのではないでしょうか。
私も黙っていられず思わず熱くなってしまう性格(たち)なのですが、、
一言で言うなら、
「大人って一体なんなんだ!」
でしょうか。
ヨガの世界では、アサナ(ヨガのポーズ)や瞑想を行う以前に守るべき大切な規範が定められています。
それを、ヤマ/Yamas 【禁戒】、二ヤマ/Niyamas 【勧戒】と呼んでいます。
ヤマとは、他人との関わり合いの中で、慎むべき行為のこと。ニヤマとは、自分自身とのより良い関係を構築するため、進んでやるべき自己鍛錬。
ヤマの1番目に挙げられているのは、「アヒンサー(非暴力)」、2番目に挙げられているのが「サティヤ(正直)」。
まさに今回の事件は、ヨガでいうところの「アヒンサー」と「サティヤ」から全く外れた事態であると言えるのではないでしょうか。
選手が行ってしまった反則行為、相手に対し故意に怪我をさせてしまった行為は暴力そのものです。
しかし、監督やコーチたちが、選手を試合までの期間に、言葉や態度で抑圧し、追い込んでしまったこともまた暴力です。
これから先の将来を棒に振るリスクを背負ってでも、事実を全て明らかにしたいという覚悟を決めたM選手。
人を傷つけてしまったことは事実ですが、会見の様子からは、彼の反省と正直さが痛いほどに伝わってきました。
一方で、選手の会見を受けて昨日開かれた監督とコーチによる会見、全てが保身のための言い訳にしか聞こえず、本当に「大人ってなんなんだろう…」
という悶々とした思いが込み上げてくるばかりでした。
ニュースから流れてくる政界のスキャンダルなども全てそうで、やはり自分や関係者の利益のため、地位や権力を守るため、様々な理由で、正直に話すという本来の当たり前の規範が崩壊していると感じます。
自分自身を戒める意味も含めて、これからの未来を背負う子供たちに、暴力は言うまでもなく、「大人は平気で嘘をつくもの」と思われないような、健全な社会を作っていかなければ、と思う今日この頃です。
コメント2件
info@musakoyoga.com | 2018.06.02 19:36
みさおさん、お久しぶりです!コメントありがとうございます。本当にそうですね。何が人を不誠実にしてしまうのか…。地位や名声が欲しいという欲望や人を思い通りにコントロールしたいという欲望など、やはり欲望なのでしょうか。
みさお | 2018.06.02 14:53
かなこ先生、お久しぶりです。
こちらの記事全く同感です。
本来は未熟な若輩を成熟した大人が導くはずなのに、被害者や世間に対し礼儀正しかったのは20歳の青年で、成人して何年も経つ大人たちは皆礼節を欠く行動、態度だったと思います。彼らは若い時からそうなのか、それとも長じる間に変わってしまったのか、誠実だったM青年も20年後、40年後には不誠実になってしまうのか、何が人を不誠実にしてしまうのか、考えを巡らせながら果たして自分の態度はどうなのか、できるだけ自分にも他人にも誠実でありたいと思います。