toggle
2016-05-11

ヨガ初心者がまずは知りたい!ヨガってそもそも何だろう?

whatisyoga


こんにちは!ヨガインストラクターのイシコカナコです。



数千年前にインドで誕生し、現代に受け継がれてきた「ヨガ」。

皆さんは、そのヨガが何か、ヨガとはこういうもの!というのを簡単に説明してと言われたら、どう答えますか?

なぜこんなことを言い出すのかと言うと、

ヨガに少しでも興味を持たれた方の多くが、

”そもそも「ヨガ」って意味なんだろう?”

”ヨガとストレッチやその他のエクササイズって何が違うんだろう?”

”クラスで「呼吸が大切」って言われたけど、なんで?”

”ヨガをした後に、身体がスッキリする感覚だけじゃなく、心がすごく落ち着いた感覚があるのはどうしてだろう”

こういった疑問を抱いたことがあるのではないでしょうか?



実は、ヨガってこういうものだよ!とひとことで伝えるのは、意外と難しいのです。



私なりに、ヨガとはこういうもの、というのを、これまで私の先生たちや本から学んできたことを元に、かいつまんでお伝えできたらと思います。

ヨガという言葉の意味

日本語の「ヨガ」あるいは「ヨーガ」という言葉は、

サンスクリット語の「yuj | ユジュ」という言葉に由来しています。



この「ユジュ」という言葉には、「結ぶ」「つなぐ」「結合する」といった意味があります。

では、一体何と何をつなぐのでしょう?

身体、心、魂

私たちというのは、かなりざっくりと大きく分けると、外側の最も粗雑なものから順に、

身体(BODY)、心(MIND)、魂(SPIRIT)で構成されていると考えます。



ちょっとイメージしてみましょう。身体と心に共通しているのは?



そう、どちらも「変化」するということ。

魂は「普遍的」なものです。

それは私たちの最も内側、中心核に存在するものです。
「永遠の真理」や「神」と言ったりもします。



「神」というと、ちょっと怪しく感じたり、何かの宗教かと思うかもしれませんが、そうではなく、ここでは「自分の内側にある、純粋で神聖なる存在」として捉えています。

身体と心をつなげ、そして心と魂を調和すること。

それはつまり、移ろいゆく外の世界に幸せを見出そうとするのではなく、

自分の内側にこそ、本当の幸せや平和があるのだという本質を自覚することです。

現代人がヨガを練習する意義とは

私たちは普段の生活の中で、多くの時間を身体と心が乖離した状態で過ごしています。



お皿を洗いながら、明日のプレゼンで話す内容のことを考えていたり、

パソコンに向かって半年後の計画を練りながら、

今自分の身体がどんな姿勢をとっているかなど、意識してはいないでしょう。

「心ここにあらず」とはまさにこのこと。



私たちの心は身体を離れてさまよい、未来に対する心配事や不安、葛藤、劣等感、過去に経験したことからくるトラウマなど様々なものを次々と生み出します。

また、感覚を喜ばせる様々な欲望の対象物に振り回されがちです。



文明が発達して、生活がどんどん便利になったとしても、こういった心が作り出すものに苦しめられるのが人なのかもしれません。

さらに言うと、高度に発達した情報化社会では、心にかかる負担・ストレスはより複雑で多岐にわたります。



だからこそ、今、ヨガ。私はそんな風に思っています。



身体に意識を向ける。呼吸に意識を向ける。

様々な心配事や過去や未来などあちこちに浮遊するマインドを、今この瞬間に落ち着かせること。

そうしているうちに、本当の幸せや心の平安を、自分の内側に見出していくこと。

これが、ヨガの醍醐味なのではないでしょうか。



ヨガというものの意味すること、なんとなく伝わったでしょうか?

ヨガを深めるステップ

ヨガは、しばしば「心の科学」と表現されます。

『ハタヨガの真髄』(B.K.S.アイアンガー著)という有名な本がありますが、

ヨガを「不安定な心を鎮め、エネルギーを建設的な方向に導くための方法である。

(略)心をうまくコントロールすれば、安らぎの貯水池を作り、それにより人間性向上のための

豊富なエネルギーを生み出すことができる」と説明しています。


身体をコントロールすることだって難しく感じるのに、心をコントロールすることは、そう簡単なことではありませんよね。



そのために、ヨガの偉人たちはヨガを深めて最高の存在である「神」=魂と結合するための段階を考えました。



「アサナ」(いわゆるポーズ)で正しい姿勢や身体を動かす訓練をすることで、

身体をコントロールし、快適に・安定して座ることができるように身体を整えます。



そして呼吸法でエネルギーを整えたり、感覚を制御して外側からの情報に振り回されるのではなく、

意識を内側に向けるという練習をします。

深く穏やかでリズミカルな呼吸は、自律神経を調整したり、呼吸器系の調子を整え、

また精神面では欲望などを鎮めることができます。

欲望や感情の波が鎮まれば、心はより自由になり、集中力も高まります。

そうすることで、段々と心がコントロールできるようになります。



瞑想が深まれば、身体と心と魂が完全に一つになり、

それは、自分の内側の普遍的で神聖な存在と繋がるということです。



こうしてみると、私たちがヨガというと、まずは身体を動かすことを中心としたスタイルに親しむ理由がわかるのではないでしょうか。

実践あるのみ!

長々と書いてしまいましたが(汗)、

もちろん、ヨガの捉え方は人によって様々でいいと思っています。

筋肉を強化するためでもいいし、リラックスするためでもいい。

何より、ヨガはとっても実践的な科学なので、理屈ではなく、実践してはじめて役立ちます。

頭であれこれ考えるだけではなく、まずは実践してみて、体感することを大切にしてほしんです。

人からこう言われたからではなく、自分がまずどう感じるか。どう生かすか。



私なりに、ヨガを通して少しでも自分の身体と心をより健やかな状態に導くお手伝いができたらと願っています。



イシコカナコ

関連記事