2019-07-03
知っていますか?ヨガクラスで「オーム(OM)」「シャンティ(SHANTI)」を唱える本当の意味

1. マントラとは?
「マントラ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? ヨガクラスの最初や最後に唱える「オーム(OM)」や「シャンティ(SHANTI)」は、古代インドから伝えられてきた「マントラ」の一つです。 特に「オーム」に関しては、マントラの全てを凝縮していると言っても過言ではない、とてもパワフルなもの。 マントラとは、日本語では「祈り」や「真言」などと訳されるのですが、「心を解放する」という意味のサンスクリット語で、 マントラを唱えることによって、散漫になりやすい心の動きを鎮める効果があります。 マントラには一語一語意味がありますが、言葉というよりも”音”としての性質が重要視されていて、マントラを唱える時のバイブレーションは、瞑想をしているときのような心の静けさをもたらしてくれます。 例えば、ある種のマントラを唱えながら料理をすると、出来上がった食べ物にマントラのもつ神聖なバイブレーションが伝わり、より美味しくなる、より作り手の愛情が込められる、という人もいます。 マントラには、短いものから、長いものまで実に様々なものがあり、インドでは、ヨガを学ぶ時だけでなく、寺院などでも唱えられ、広く人々に親しまれています。2. 「オーム(OM)」とは? クラスの中で唱える本当の理由とは?
「オーム」と聞くと、残念ながら日本では、ある宗教団体が過去に起こした悲しい事件を思い出してしまう方も少なくありません。 しかし、本来「オーム」とは、「聖音」であり、インドから伝わり、今では宗教や国境を越えて広く親しまれているものです。 キリスト教の「アーメン」、イスラム教の「アーミーン」、阿弥陀如来の真言「オン アミリタ テイセイ カラウン」の「オン」など… ちょっと視野を広げてみると、「オーム」に似た聖音が数々伝えられてきていることが分かります。 日本語だと「オーム」という表記が一般的ですが、実は「A」と「U」と「M」という3つの音から成り立っています。 (正しい発音は、実際のクラスで確認してくださいね) 「A」は創造 「U」は維持 「M」は破壊 を表しています。 全ての物事には、「始まり」があり、「継続している状態」があり、そして必ず「終わり」があるということです。 人の一生も、朝、昼、夜という時間の概念も同じです。 破壊、というとネガティブなイメージをもたれるかもしれませんが、新しいものを作るためには一旦リセットしなければなりません。 一度壊す、終える、ということは必ず必要なことなのです。 つまりAUMとは、創造主、あるいはエネルギーの源を表現しています。 OMを唱える時、私はクラスで皆さんに「宇宙をイメージしてください」とお声がけすることがあります。 私たちの命や全ての生命、物質を生み出してくれたエネルギーの源に意識を集中する為です。 例えば大自然を目の前にした時に、自分の存在や悩みがちっぽけに感じられるのと同じように、この「OM」というマントラを唱えると、大きな宇宙と自分との繋がりを再確認し、神聖な感覚で満たされます。 いつもクラスに通ってくださっている生徒さんで、「先生に教えてもらったOMを家でも唱えるようにしているのですが、すごく心が落ち着いて、子どもも機嫌良く寝てくれます」と言う方がいらっしゃいました。 それを聞いて、私のグル(師/先生)が、「OMを唱えると”Divine Feeling(神聖な感覚)”が増える」と言っていたのを思い出しました。 私たちにはみんな少なからず「エゴ」があるので、そのエゴが原因で様々なことに一喜一憂し、”なかなか思うようにいかない人生”をあくせく生きているわけですが、OMを唱えることによって、忘れていた「宇宙的な意識」を思い出させてくれる…なんだか魔法の言葉(音)みたいだなぁと思うのです。3. 「シャンティ(SHANTI)」とは? 3回唱える意味とは?

4. マントラを唱えてみよう
「オーム」「シャンティ」の意味、お分かりいただけたでしょうか? 今までよく分からず、なんだか怖いな〜とか怪しいな〜と思っていた方も、意味が分かれば怖くも怪しくもないということが分かっていただけたと思います。 ヨガの練習においてマントラを唱えることは、決して宗教ではなく、身体・心を浄化する為に、つまりヨガをする為に、なくてはならないものだと私は思っています。 ですので、クラスでは、今後様々なマントラを紹介していけたらと思っています。 そして、いずれ皆さんが自然とマントラを口ずさめるくらい、親しんでいただけたらと思っているのですが、ただし… ここは日本。実際には、いつでもどこでも、という訳にはいかないですよね。 ヨガクラスの中では、もちろん遠慮なく唱えることができますが、街中でいきなり「オーム」なんて唱えたらびっくりされるかもしれないので、場所やタイミングを選ぶことは必要かもしれません。 安全な空間で。または心の中で。 OM SHANTI SHANTI SHANTIH.関連記事
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