2016-11-11
【ヨガの基礎知識】ヨガの八支則とは?

1. ヤマ/Yamas 【禁戒】
他人との関わり合いの中で、慎むべき行為のこと。 ヤマは次の5つで構成されています。 アヒンサー(非暴力)、サティヤ(正直)、アスティヤ(不盗)、プラフマチャリヤ(禁欲)、アパリグラハ(不貪)2. 二ヤマ/Niyamas 【勧戒】
自分自身とのより良い関係を構築するため、進んでやるべき自己鍛錬。 二ヤマにはシャウチャ(清浄)、サントーシャ(知足)、タパス(苦行)、スワディヤーヤ(聖典の学習)、イーシュヴァラ・プラニダーナ(神への献身)の5つがあります。3. アーサナ/Asanas 【坐法】
アーサナとは、つまり瞑想に適した安定した快適な坐法を身につけるための練習のこと。 静かに座ろうとしても、肩や腰や股関節にこわばりや痛みがあったら、集中して何時間も座っていられるでしょうか? 私たちが練習しているハタ・ヨガは、瞑想に向かうための強さと柔軟性を合わせもった身体を作るために生み出されました。4. プラーナーヤーマ/Pranayama 【調気】
プラーナとは生命エネルギーのこと。アーヤーマとは調整するとかコントロールするという意味です。 プラーナーヤーマとは、呼吸法とも訳されますが、単に二酸化炭素と酸素の交換をするだけでなく、吸う息と吐く息をコントロールすることによって、目に見えないエネルギー(プラーナ)を調整し、プラーナの調整によって心を調整します。5. プラティヤハーラ/Prathyahara 【制感】
外界の情報をキャッチする五感を制御し、内側に意識を向けること。 感覚器官が様々な刺激に支配されてしまうと、心は乱れます。 感覚を制御し、聖なるものに集中すれば、心は穏やかさを取り戻します。6. ダーラナー/Dharana 【集中】
あちこちにさまよい易い心を一つの場所や対象物に置いて、瞑想に向かうために訓練すること。 ダーラナー以下、ディヤーナ、サマーディはより内的な三支になります。7. ディヤーナ/Dhyana 【瞑想】
途切れのない連続した集中状態が続くこと。 私たちが普段練習する瞑想は、ダーナラーの訓練であり、ダーラナーが絶え間なく続けば、時間と空間を超え、心は身体感覚を超えることができます。8. サマーディ/Samadhi 【三昧】
ヨガの最終段階は、自分の魂に到達すること。 自分が瞑想をしているという意識すらなくなり、対象と一体になります。 これは、努力してできることではなく、突然訪れると言います。 どうでしょうか?何か気づくことはありませんか? 私たちが練習しているアーサナは、8段階中の3番目。 普段、分かりやすいので”ポーズ”と訳すことが多いですが、アーサナとは、あくまでも、安定して快適に“座る”ための練習であるということです。 このアーサナができる、できないということに一喜一憂し、それに心を奪われてしまうことは、ヨガの本来の目的からずれてしまうことになります。 そして、アーサナの前にあるヤマ、二ヤマというのが、実はとっても大切なヨガの基盤になる考えです。 ヤマ、二ヤマにはそれぞれ5つの項目があり、合わせて10項目になりますが、 「不殺生」から始まる仏教の十戒にも通じるものがあります。 様々な宗教には戒律・規律があるように、様々な宗教の元となったとも言われているヨガにも当然、守るべきルールがあるのです。 次からは、このヤマ、二ヤマについて一つずつ掘り下げてみていきましょう! ①実践するヨガ哲学 “ヤマ”、”二ヤマ” Vol.1 アヒンサー(非暴力) ②実践するヨガ哲学 “ヤマ”、”二ヤマ” Vol.2 サティヤ(正直) ③実践するヨガ哲学 “ヤマ”、”二ヤマ” Vol.3 アスティヤ(不盗) ④実践するヨガ哲学 “ヤマ”、”二ヤマ” Vol.4 ブラフマチャリヤ(禁欲) ⑤実践するヨガ哲学 “ヤマ”、”二ヤマ” Vol.5 アパリグラハ(不貪) ⑥実践するヨガ哲学 “ヤマ”、”二ヤマ” Vol.6 シャウチャ(清浄) ⑦実践するヨガ哲学 “ヤマ”、”二ヤマ” Vol.7 サントーシャ(知足) ⑧実践するヨガ哲学 “ヤマ”、”二ヤマ” Vol.8 タパス(苦行) ⑨実践するヨガ哲学 “ヤマ”、”二ヤマ” Vol.9 スワディヤーヤ(聖典の学習) ⑩実践するヨガ哲学 “ヤマ”、”二ヤマ” Vol.10 イーシュヴァラ・プラニダーナ(神への献身)関連記事
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